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「チャットボット」が変える日常。大手企業と組んで新しいインフラに【前編】


株式会社コンシェルジュ 代表取締役 太田匠吾氏

人工知能(AI)の進化とともに生まれたのが自動でリアルタイム対話を行ってくれる「チャットボット(chatbot)」。チャットボットにより、“日常”を変えることも期待でき、ユーザにはこれまでにない高度な体験を提供できる存在として、グーグルやFacebook、マイクロソフト、日本でもLINEやNTTドコモなどが相次ぎ参入しています。そんななか、高性能な自動応答システムを独自に開発し、crewwのオープンイノベーションプログラムを通じて複数の大手企業に採用されるなど熱い視線を浴びるスタートアップが2015年に創業した株式会社コンシェルジュ(ConciergeU=東京都中央区)です。東京大学大学院を修了後、JPモルガン証券や産業革新機構を経て起業した経歴を持つ太田匠吾さんに話をうかがいました。

―― 日々の生活を変革しうるテクノロジーとして「チャットボット」が話題を集めています。投げかけた質問に対し、人工知能(AI)によって自動的に答えてくれる、というイメージが強いのですが、太田社長ご自身はどのようにとらえていますか

一般的に言えば「通信」と「ロボット」を合わせたものがチャットボットで、確かに双方向コミュニケーションを自動で行うという存在です。

ただ、チャットボットに「何をやらせるか」によって特徴は変わってきます。ユーザの質問に対する返答を行わせるのか、弁護士などのようにアドバイスを行うのか、エンタテイメント的に楽しませるのかなど、役割が色々ありすぎるためか、チャットボットの定義もばらばらです。それだけに「簡単なものではない」と捉えています。

“自動化”という部分で見ても、扱うデータがテキストなのか画像なのか、音声なのかによっても変わってくるでしょう。画像の場合は、「猫」が写っていることをAIが学習すれば、それは次から猫として認識してくれますが、テキストの場合はやっかいです。たとえば会話の中で「crewwってヤバいよね」という言葉が出てきたら、どう捉えるべきでしょうか。

もし、株式上場した直後だったら良い意味でしょうし、悪い決算を発表した後だったらネガティブな可能性が高い。シチュエーションやタイミング、発言者の属性や対話する相手によっても意味合いが変わってくるわけですが、これを捉えるのがなかなか難しい。AI技術で先行するIBMでもグーグルでも同様の状況です。現状では技術が追い付いておらず、人がやり取りしたほうが速い、という面もあります。

私たちはその難しいテキスト解析、「自然言語処理」と呼ばれる分野を専門としています。従来からある「ルールベース」「機械学習」と呼ばれる仕組みも用いながら、AIによって会話を学習して賢くする、というアプローチによってサービスを構築しているところです。


コンシェルジュでは高性能な自動応答サービスを提供している

―― そのチャットボットですが、様々な業界で活用が進んできているようですね。この現状について貴社の視点からはどう感じておられますか

チャットボット全体の現状を言いますと、AIを使った先端技術研究の一環としてさまざまな試作サービスを作ること自体は可能ですが、自然言語処理の壁などもあり、先進的なものを“量産化”し定常的に使えるようにするまでには、まだ時間がかかるのではないかと感じているところです。

ただ面白い活用も進んでいまして、私たちが作ったものではありませんが、大阪の近畿大学では、同大学のOBでもあるつんくさんが質問に答えてくれる簡単なチャットボット的なコーナーがあり口調もつんくさんをイメージしていて、エンターテイメント的な使われ方をしていて結構面白いですよ。

こうしたサービスを作ること自体はそれほど難しくはありませんが、AIやテクノロジーというよりも、脚本作家といいますか、こう質問されたら、こういう口調でこんな内容を答えるというように“会話”を面白くするストーリーを書く能力も重要かもしれませんね。

 
株式会社コンシュルジュのcrewwページ
 
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