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10年構想を形に。“オタク談義”から始まった「AnchorZ × ムラテック」の協業とは?【後編】


AnchorZ 代表取締役 徳山真旭氏

“誰にでも使える認証”の世界を目指し、「DZ-Security」を開発

―― 現在開発中のサービスについてお伺いできますでしょうか。
「独自の生体認証」と「ファイルを分散する」の仕組みを組み合わせたセキュリティサービス「DZ-Security」です。どちらの仕組みも世界特許を取得しているのですが、順を追って説明させてください。

まずは「独自生体認証」の仕組み。独自と言っている箇所の説明は割愛させていただくことをご容赦ください。生体認証の詐称をさせないための独自技術として例え話をします。詐称をしたい側から見たときに、鍵穴のないドアの合鍵は作れませんよね?そんな独自の発想と技術です。

「DZ-Security」の特徴は、指紋や虹彩、顔認証や声紋認証などの情報で本人を識別する生体認証として自在に活用します。いつ何の認証情報をチェックしているのか分かってしまうことは、詐称のタイミングを教えているのと同じことになります。前述した鍵穴の場所の例え話と合わせてご想像をいただければと思います。

―― もう少し具体的に教えていただけますでしょうか?
少し限定的かつ曖昧でわかりやすい言い方にさせていただきますね。たとえばスマートフォンには様々なセンサーがあります。このセンサーから利用者の使い方の癖を数値化して「その人だけの使い方」を認識に活用するんです。これを “振る舞い認証”としてDZ独自の活用をします。振る舞いにより、すでに本人かどうかが識別されている状態をできるだけ多く維持します。ただし、人間の生活や行動においてその状況は100%維持できるものではありません。そのために次に必要になるのが生体認証なのですが、これを前述した独自の生体認証で利用者に負担をかけないでバックグランドで行います。結果として利用者には全く認証のための負荷をかけることなく、非常に高度な認証を常に行うことができます。様々なセキュリティソリューションの利用の際に複雑な設定や面倒なパスワード管理も必要がなくなり、あらゆる層のユーザーが様々な素晴らしいサービスを利用する機会を劇的に増やします。

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―― 非常に画期的なアイディアの認証技術ですね。それに加えて「ファイルを分散する」仕組みがあるんですよね?
はい。ファイル分散の仕組みですが、前段で説明した認証の技術と対で利用することで最も簡単で堅牢なファイル管理を実現できます。現在クラウド上でデータ管理を行うのが一般的になりつつあります。DZ-Securityのもう一つの仕組みとして、クラウド上にあるデータを情報漏洩の危険から守るため、複数のクラウドにファイルを分散保存する仕組みをつくりました。

ユーザーが任意に契約(利用)しているクラウドドライブがA社とB社あるとします。これを論理的に一つのクラウドドライブ(DZ独自の「仮想クラウドドライブ」)のように取り扱うことによって、DZ-Securityでアップロードされたファイルは物理的には自動でバラバラにファイル分散され保存されます。仮にA社のクラウドのアカウント情報がハックされたり、盗まれたりしていたとしてもこれを誰も結合して復元することはできません。復元できるのは預けた本人だけであり、かつ「仮想クラウドドライブ」からファイルを選ぶだけの簡単操作で復元が可能になるんです。

通常のクラウド管理と操作は全く同じですが、生体認証を含めた「振る舞い認証」とクラウドへの分散保存により最小の手間で最高に安全な状況でコストもかけないでデータ保存できます。

この「独自の生体認証」と「ファイル分散」を組み合わせることで、利便性が高いのにもかかわらず、強固なセキュリティシステムになっています。

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10年構想を実現させ、“セキュリティ不安”のない世界をつくる

―― ムラテックさまとはどのようなサービスをリリースされたのでしょうか?
ムラテックさまは、非常にセキュリティレベルの高いNAS(ネットワーク上に接続することができるハードディスク)を開発されているので、そこに「DZのファイル分散技術」を応用していただくことになりました。スマートフォン向けに開発をしていた分散技術をNAS用に最適化した形ですね。

―― 最後に、今後の展望を教えてください。
「PMEngine」も「DZ-Security」も10年前に構想したサービスでした。ようやく双方が形になったところで、今度は二つの技術を掛け合わせていきたいと考えています。たとえば、「DZ-Security」の認証は、その人がよく行く場所なども振る舞いとしてデータ蓄積します。「PMEngine」はカレンダーと連携してユーザーの行動予定をデータとして蓄積するサービスです。これが組み合わさればより精度の高い認証の仕組みとなります。

高度で素晴らしいセキュリティはたくさんあります。しかしながらどうしても簡単で便利に使えるのかというとそうではなく、どうしてもトレードオフの関係になります。私たちは誰でも簡単に利用ができて利用者本人以外には誰にも情報漏洩しない。そんなセキュリティの世界を実現するために努力を続けてまいりたいと思います。
 
 
Anchorz:http://anchorz.co.jp/
 
ライター:オバラミツフミ
 
前編はこちらから
 
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10年構想を形に。“オタク談義”から始まった「AnchorZ × ムラテック」の協業とは?【前編】