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提案以外の可能性を引き出す 意思疎通とディレクションを


ジーエフケーマーケティングサービスジャパン株式会社
デジタルサービス部部長 三田村 忍氏

「GfKジャパン」の名で知られるジーエフケーマーケティングサービスジャパン株式会社(東京都中野区、藤林義晃社長)は、マーケティングリサーチの世界大手である独GfKの日本法人として、1979(昭和54)年11月に設立されて以来、日本における家電やカメラ、IT、通信などの市場調査会社として、業界で高い知名度を誇ります。crewwコラボでは初めてとなる「BtoB」企業によるオープンイノベーションに踏み切った背景について、同社デジタルサービス部部長の三田村忍さんに話を伺いました。

「BtoB」企業のオープンイノベーションとは

―― GfKジャパンといえば家電やIT、通信分野のマーケットリサーチ企業として業界ではかなり著名な存在ですが、オープンイノベーションを行った背景をお聞かせください

弊社がもっとも得意としているのはPOS(販売時点情報管理)トラッキング調査です。この「小売店パネル調査」と呼ばれるサービスは、どの商品がいつ、どこで、いくらで売れたかという最新の情報が得られるため、多くの企業にご活用いただいています。

テクノロジーの加速度的な進化伴い、リサーチ手法も変化する中、「こういう時だからこそ、現状におごることなく会社として新たな可能性を追求しよう」という気運が高まり、オープンイノベーションを行うことになりました。

一方、GfKジャパンはいわば「BtoB」企業ですので、家電やIT、通信などの業界では知られていますが、スタートアップの方々への知名度が高いとはいえません。そのため、どういう事業をやっている会社なのかということを丁寧に説明するように心がけました。

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GfKジャパンは市場調査の分野で知名度が高い

―― 最終プレゼンテーションが進んでいますね

コンシューマーの方を相手にビジネスを行っている「BtoC企業」の場合と比べれば数自体が多かったわけではありませんが、スタートアップの方々から大変有益なご提案をいただきました。

なかでも数社とは既に共同商品化などの動きが始まっています。また、そこまで行っていなくても何かできないか検討を行っているところです。

―― 今回のオープンイノベーションを実行するにあたって、社内で苦労した点はありましたか

社内的な苦労はまったくなかったですね。社長の肝いりで進めており、社長は「この金額で外部の優れた人々のアイデアを共有いただけるのなら安い!」という反応でした。私自身もデジタル分野で新規事業を立ち上げるために入社していますし、crewwは非常にセンスの良い仕組みだと常々感じていました。ですので、障壁はゼロです。これですと、インタビューにはなりづらいですかね(笑)

―― オープンイノベーションの実行過程ではいかがでしたか?

苦労ではないのですが、弊社の特徴としてオープンイノベーションの過程では、私を含め10名近くが参加するプロジェクトとして進めていきました。少人数で行う企業も多いと聞いていますので、この点ではめずらしいかもしれません。

みな自主的に立候補した社員で、始業前に毎朝会議を設定しても参加するくらいに高いモチベーションを持って臨みましたが、メンバーによってスタートアップ方への対応に差があってはいけませんので、同じ温度感を保つようには心がけました。

もう一つ気を付けたのは、スタートアップの方とのファーストコンタクト時です。最初にいただく提案のなかには若干“粗い”と感じる内容もあります。ですので、そこだけを見るのではなく、「こういうことが言いたいのではないか」と深く考えたり、「この部分を引き出せば互いに有益なコラボレーションになるのではないか」と想像したり、あらゆる面からスタートアップの事業が秘める可能性を考え、そこを引き出す努力はしていました。

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―― 意思疎通の面でも気をつかっていた

スタートアップの方が持つ世界観を理解する努力はもちろん、ファーストコンタクトからサードコンタクトまでの間に、いかにお互いの考えを上手く伝え合い、調整できるかが重要だと感じました。この部分をスムースに運べないと良いオープンイノベーションにはならない気がします。

コラボレーションでは、互いの利益になるようディレクションしていくことがもっとも大事です。

―― crewwコラボでのオープンイノベーションは社内でどのような評価を受けていますか

参加したメンバーからは会社とは別の“社会”が見えたという声がありましたね。また、プレゼンに参加した役員もポジティブな反応でした。

ただ、現在はスタートアップの方と現場とで議論をして次の段階へ進もうとしているところなので、成果が見えてくるのはこれからです。会社としては、今後もオープンイノベーションやっていこう、という雰囲気はありますね。

―― オープンイノベーションを行おうとする大手企業へのアドバイスはありますか

やはり、実際に提案された内容だけでなく、スタートアップの技術やサービスを自社においていかに使えるのかを考え、常に次の段階へ引き上げる努力をしていくことではないでしょうか。

また、社内的には色んな部署の人に呼びかけ、立候補制で参加してもらったほうが会社全体に良い効果が得られるように感じています。情報を公開して社内で共有し、“自分ごと”化してもらうための努力も大切です。

―― オープンイノベーションへの応募を考えているスタートアップへのアドバイスもお願いします

応募時の提案はテンプレートっぽく見えないように工夫することが第一です。そして、プレゼンまで進んだら、役員などの意思決定権者が出てきますので、窓口となる担当者とは異なるニーズを持っていたり、担当者との会話では当たり前だった用語が通じなかったりすることが考えられます。その点を意識してプレゼンを行っていただくことが大事だと思います。


ジーエフケーマーケティングサービスジャパン株式会社 http://www.gfk.com/jp/
GfK x creww ビッグデータを使ったオープンイノベーション(2015年) https://creww.me/ja/collaboration/gfk-2015

 
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