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スタートアップインタビュー・crewwコラボ体験談・レポート

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「ビックカメラ×ヒナタデザイン」がARで創造する新たな“お買い物体験”とは?【前編】

ヒナタデザイン 代表取締役 大谷佳弘氏
ビックカメラ 吉沼由紀夫氏
ビックカメラ 王睿氏

物流と消費者活動が変化していくなか、小売業態はオムニチャネル化していかなければ生き残りが難しくなる。今回取り上げるのは、ECサイト上で閲覧した商品を、ARを用いて実物大でチェックできるサービス「scale post viewer AR」。同サービスを手がけるヒナタデザインは、家電小売大手のビックカメラと協業。自宅で商品イメージを確認できることで、消費者に新たなお買い物体験を実現しようと奮闘中だ。「crewwコラボ」を通じて協業が決定した、両社の取り組む“EC革命”について話を伺った。

高額な家電販売に、ARというソリューション。
“家電のO2O”を実現する、「scale post viewer AR」

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ヒナタデザイン 代表取締役 大谷佳弘氏

―― まずは、ヒナタデザインの事業内容について教えていただけますでしょうか
大谷佳弘(以下、大谷):スマートフォンで簡単に商品の実物大の大きさや色を確認できるアプリ「scale post viewer AR」を展開しています。もともとプロダクトデザインがしたくて会社を立ち上げたのですが、ウェブやUI設計/デザインも行う中で、諸々の試行錯誤を経て現在の事業へとたどり着きました。

―― 開発の経緯を教えていただけますか?
大谷:僕が役員もしているアーキノートという会社で、建築士のためのアプリを開発していたことがきっかけです。建築士の方たちはアイデアを模索する際に、何度かコピー機を使って図面を同じ縮尺に合わせています。それではとても面倒だろうと思い、スマホで写真を撮影し、デジタル画像で縮尺を合わせられるアプリをリリースしました。

すると弊社のクリエイティブアドバイザーをしている建築士が、「実物大でも衣装デザインを見たい」と言うんです。これまでにない発想だっただけに、とても面白いと感じました。実物大で画像を表示するサービスが世界中でなさそうだったので、そこから「scale post viewer AR」が誕生したのです。

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AR表示させたい商品のQRコードをアプリで読み取ると、カメラ越しの画面に実寸大で表示が可能になる。(詳細な使用方法はこちら)

大谷:「scale post viewer AR」は、スマホのカメラで映し出した光景に、特定の画像を実物大の大きさで表示することができます。たとえば冷蔵庫を部屋の中に置きたいと考えたときに、実際のレイアウトを購入前にARで確認できるんです。

今回crewwコラボを通じて協業させていただいたビックカメラ様とは、ECサイトで販売されている商品のうち、48のアイテムをAR表示できるようになっています。高額な商品でも、自宅で購入の意思決定ができるようになるのではないかと考えました。

小売大手が挑む“イノベーションのジレンマ”の打破。
ウェブから仮想空間へとつながる“新たなお買い物体”とは?

―― 小売店との相性が良さそうですね。ところで、ビックカメラ様が「crewwコラボ」に応募された理由を教えていただけますか?

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ビックカメラ 吉沼由紀夫氏

吉沼由紀夫(以下、吉沼):当社は、「より豊かな生活を提案する、進化し続けるこだわりの専門店の集合体」を目指して、事業の拡大を進めてきました。時代とともに変化するお客様のニーズに常にお応えしていくために、取扱い商品の拡大や接客・サービスの充実に努めることはもちろん、当社の店舗が“最新情報の発信基地”となり、新しい買い物のカタチを提案し続けることが重要であると考えています。
現在、当社は実店舗とインターネット通販サイトとを連携させ、今まで以上にシームレスで便利なショッピングの場をご提供できるよう、オムニチャネルの強化に取り組んでおります。そのスピードを加速させるためにも、他社様との協業や、スタートアップのノウハウを取り入れることに、大きな魅力を感じていました。

―― ECサイトを通じた、新たな買い物体験を生み出そうと考えたのですね。
吉沼:そうです。ただ、我々も初めての取り組みでしたので、小売りにとらわれずさまざまなご提案を受け入れようと考えていました。数十社からご応募をいただいた中で、ヒナタデザイン様はとても相性が良かったのです。

―― 実際にコラボをしてみて、社内の雰囲気に変化はありましたか?
吉沼:これまでの商談といえば、弊社に取引先の方が足を運んでくださるケースがほとんどでした。しかし今回のコラボでは、私たちがスタートアップのオフィスにお伺いし、非常にフラットな立場でアイディアを議論することができました。

今までは商品を取引するか、しないかを「判断する」ことが主なやりとりです。今回のようにアイディアをブラッシュアップしていく経験は少なかったので、非常に有意義だったと感じています。

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ビックカメラ 王睿氏

王睿(以下、王):「crewwコラボ」の中でもっとも有意義なのは、提案を受けてから社内プレゼンに至るまでのブラッシュアップ期間にあると思っています。ヒナタデザイン様とのコラボも、最初のアイディアと最終アウトプットは多少変化がありました。お互いのニーズをすり合わせし、また社内のリソースをどう活用するか話し合うことで、これまでにない取り組みができました。

特に今回は、現場でお客様の生の声を聞いている販売スタッフの意見を取り入れながらアイディアをブラッシュアップしていきました。役員が集まる社内プレゼンを、現場のスタッフが担当したケースもあります。「普段では経験できなかったものを得られた」という声が多数あり、素晴らしい知見が得られたと思っています。

後編は2月26日公開の予定です。

 
ヒナタデザイン:http://www.hinatadesigns.jp/
ビックカメラ:http://www.biccamera.co.jp/bicgroup/index.html
ライター:オバラミツフミ
(了)
 
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テレビにイノベーションを起こせ – Meet the corporate vol. 03 – Meet 日本テレビ放送網

Meet the corporate vol. 03 – Meet 日本テレビ放送網

自社の有する経営資源や技術に頼るだけではなく、社外からの技術やアイデア、サービスを有効に活用し、革新的なマーケットを創造する「オープンイノベーション」。この市場を創ってきたパイオニアであるCrewwは、大企業が持つアセットとスタートアップの持つエッジの効いたアイディアを組み合わせることで新規事業を創出し、国内に大企業×スタートアップのイノベーションを生んできた。新たな取り組みとして注目されているのが、オープンイノベーションコミュニティ「docks」。大企業の持つアセットとスタートアップが持つ柔軟なアイディア、最新のテクノロジーが化学反応を起こす起点として立ち上がった、リアルコミュニティである。
本記事では、「docks」で定期開催されているミートアップの第三回「Meet the corporate vol. 03 – Meet 日本テレビ放送網 – 」の様子をダイジェストでお届けします。

 
年間視聴率三冠王を4年連続で獲得し、テレビ業界の先陣をひた走る日本テレビ。しかし、同社も「若者のテレビ離れ」など、先々の事業展開を見据えた課題を持っているという。今回行われたミートアップ「Meet the corporate vol. 03 – Meet 日本テレビ放送網 – 」では、番組の視聴率アップ・番組ファン拡大を目的としたディスカッションが行われた。

日本テレビからはオープンイノベーション窓口の皆さんをお迎えし、スタートアップからはおよそ60名が参加。スタートアップが自社サービスの魅力を語り、日本テレビが真摯に耳を傾ける。中身の濃い1時間のネットワーキングを終え、いよいよ本題「番組プロモーション改革」について話し合われた。

若者の“生態系”を紐解き、テレビの未来をアップデート

まず宣伝部から部署の体制と現状の番組プロモーション施策について説明があり、その上で、今後のテレビの未来を見据えた課題が挙げられた。

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最初の課題は「番組プロモーション効果の可視化」。宣伝部は交通広告やデジタル広告を行うものの、TVでの番組告知CMの効果が大きいこともあり、視聴率以外の数字で可視化するのが難しいのだという。

二つ目に、「デジタルコミュニケーション」について。番組構成など地上波のコミュニケーションには長けているものの、デジタル広告やSNS運用などを不得意としているそうだ。

そして三つ目に番組情報の「テキスト・画像・映像の集約、整理、発信」。番組情報はテキスト・画像・映像の大きく3つに分けられるそうだが、現状システムの都合により全てを一元管理することができていないとのことだった。

以上3つの課題は組織の高コスト体質を招いていることもあり、スタートアップのテクノロジーを導入することでさらなる飛躍に結びつけたいのだという。

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続いて、次世代デジタルプロジェクトよりスピーチがされた。デジタルデバイスの利用時間が日に日に増していく現状を受け、エンゲージメントの高い番組プロモーション施策を生み出すことがテレビ業界共通の課題に挙げられている。

ゴールは「テレビの視聴率をあげること」。現在「見逃し配信」などの施策を進めるなかで、より効果的な番組プロモーションを生み出していくことが直近の課題だという。

これまでのようにユーザーを「視聴者」として捉えるのではなく、「生活者」として考え、番組はもちろんのこと、より広い視点でユーザー満足度を高めていくことを目標として掲げているそうだ。

具体的な課題の一つ目は「顧客インサイトの分析」。若い世代を中心にテレビへの接触時間が減少している現状を受け、業界の縮小を防ぐためにも、そもそもの“生態系”を明らかにしていくことが求められている。テレビ番組をどうマーケティングするのではなく、若い世代が求めているコンテンツを明瞭にし、展開するサービスを柔軟に変化させていきたいそうだ。

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二つ目の課題は、テレビという枠組みの中で「バズる」仕組みを構築すること。若い世代がもっとも可処分時間を割いているSNSは、シェアを通じてコンテンツが広く流布することでユーザーの注目を獲得している。テレビにもこの仕組みを当てはめ、ユーザーに広くリーチするコンテンツ作りをしていきたいという。

そして最後に、「キャンペーン内容をリアルタイムで修正しながらより良いものにしていく方法」。テレビドラマは3ヶ月程度の時間をかけストーリーを展開し、視聴者の反応をキャッチアップしながら宣伝を売っていくそうだ。しかし、必ずしも毎回右肩上がりになっていくとは限らない。そうした際に、リアルタイムで反応を可視化し、番組への人気を高めていく施策を設計していく方法を模索しているそうだ。

「日本テレビ×スタートアップ」で描く“テレビ2.0”

日本テレビから話があったのち、スタートアップに所属する参加者を交えて質疑応答が行われた。テレビの未来について熱く議論が行われ、新たなコンテンツ、新たなプロモーション施策が生まれる予兆が感じられた。

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また最後には、再びネットワーキングタイムが設けられ、直接コミュニケーションを取る姿が見られた。本イベントに参加したスタートアップは、日本テレビと協業するアクセラレータープログラムに参加する権利を持つ。選考を通過すると、本格的にディスカッションが始まっていくそうだ。

次回の「Meet the corporate」は、東京ガス株式会社を招いて行われる。参加ご希望の方は、以下のリンクよりお問い合わせください。
https://peatix.com/event/344992
 

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10年構想を形に。“オタク談義”から始まった「AnchorZ × ムラテック」の協業とは?【後編】

AnchorZ 代表取締役 徳山真旭氏

“誰にでも使える認証”の世界を目指し、「DZ-Security」を開発

―― 現在開発中のサービスについてお伺いできますでしょうか。
「独自の生体認証」と「ファイルを分散する」の仕組みを組み合わせたセキュリティサービス「DZ-Security」です。どちらの仕組みも世界特許を取得しているのですが、順を追って説明させてください。

まずは「独自生体認証」の仕組み。独自と言っている箇所の説明は割愛させていただくことをご容赦ください。生体認証の詐称をさせないための独自技術として例え話をします。詐称をしたい側から見たときに、鍵穴のないドアの合鍵は作れませんよね?そんな独自の発想と技術です。

「DZ-Security」の特徴は、指紋や虹彩、顔認証や声紋認証などの情報で本人を識別する生体認証として自在に活用します。いつ何の認証情報をチェックしているのか分かってしまうことは、詐称のタイミングを教えているのと同じことになります。前述した鍵穴の場所の例え話と合わせてご想像をいただければと思います。

―― もう少し具体的に教えていただけますでしょうか?
少し限定的かつ曖昧でわかりやすい言い方にさせていただきますね。たとえばスマートフォンには様々なセンサーがあります。このセンサーから利用者の使い方の癖を数値化して「その人だけの使い方」を認識に活用するんです。これを “振る舞い認証”としてDZ独自の活用をします。振る舞いにより、すでに本人かどうかが識別されている状態をできるだけ多く維持します。ただし、人間の生活や行動においてその状況は100%維持できるものではありません。そのために次に必要になるのが生体認証なのですが、これを前述した独自の生体認証で利用者に負担をかけないでバックグランドで行います。結果として利用者には全く認証のための負荷をかけることなく、非常に高度な認証を常に行うことができます。様々なセキュリティソリューションの利用の際に複雑な設定や面倒なパスワード管理も必要がなくなり、あらゆる層のユーザーが様々な素晴らしいサービスを利用する機会を劇的に増やします。

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―― 非常に画期的なアイディアの認証技術ですね。それに加えて「ファイルを分散する」仕組みがあるんですよね?
はい。ファイル分散の仕組みですが、前段で説明した認証の技術と対で利用することで最も簡単で堅牢なファイル管理を実現できます。現在クラウド上でデータ管理を行うのが一般的になりつつあります。DZ-Securityのもう一つの仕組みとして、クラウド上にあるデータを情報漏洩の危険から守るため、複数のクラウドにファイルを分散保存する仕組みをつくりました。

ユーザーが任意に契約(利用)しているクラウドドライブがA社とB社あるとします。これを論理的に一つのクラウドドライブ(DZ独自の「仮想クラウドドライブ」)のように取り扱うことによって、DZ-Securityでアップロードされたファイルは物理的には自動でバラバラにファイル分散され保存されます。仮にA社のクラウドのアカウント情報がハックされたり、盗まれたりしていたとしてもこれを誰も結合して復元することはできません。復元できるのは預けた本人だけであり、かつ「仮想クラウドドライブ」からファイルを選ぶだけの簡単操作で復元が可能になるんです。

通常のクラウド管理と操作は全く同じですが、生体認証を含めた「振る舞い認証」とクラウドへの分散保存により最小の手間で最高に安全な状況でコストもかけないでデータ保存できます。

この「独自の生体認証」と「ファイル分散」を組み合わせることで、利便性が高いのにもかかわらず、強固なセキュリティシステムになっています。

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10年構想を実現させ、“セキュリティ不安”のない世界をつくる

―― ムラテックさまとはどのようなサービスをリリースされたのでしょうか?
ムラテックさまは、非常にセキュリティレベルの高いNAS(ネットワーク上に接続することができるハードディスク)を開発されているので、そこに「DZのファイル分散技術」を応用していただくことになりました。スマートフォン向けに開発をしていた分散技術をNAS用に最適化した形ですね。

―― 最後に、今後の展望を教えてください。
「PMEngine」も「DZ-Security」も10年前に構想したサービスでした。ようやく双方が形になったところで、今度は二つの技術を掛け合わせていきたいと考えています。たとえば、「DZ-Security」の認証は、その人がよく行く場所なども振る舞いとしてデータ蓄積します。「PMEngine」はカレンダーと連携してユーザーの行動予定をデータとして蓄積するサービスです。これが組み合わさればより精度の高い認証の仕組みとなります。

高度で素晴らしいセキュリティはたくさんあります。しかしながらどうしても簡単で便利に使えるのかというとそうではなく、どうしてもトレードオフの関係になります。私たちは誰でも簡単に利用ができて利用者本人以外には誰にも情報漏洩しない。そんなセキュリティの世界を実現するために努力を続けてまいりたいと思います。
 
 
Anchorz:http://anchorz.co.jp/
 
ライター:オバラミツフミ
 
前編はこちらから
 
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10年構想を形に。“オタク談義”から始まった「AnchorZ × ムラテック」の協業とは?【前編】

AnchorZ 代表取締役 徳山真旭氏

技術力に強みを持ち、日時情報をカレンダーに自動登録する「CalPush」を展開するAnchorZ。そんな同社が新たなビジネスパートナーとしてタッグを組んだのがムラテックだ。

「ウマが合う」。そんな属人的な背景から協業が決定し、構想段階のビジネスプランを共同でブラッシュアップ。双方の技術力を掛け合わせたセキュリティシステム「ファイル分散によるセキュアなNAS」の開発が始まった。“認証の手間がなくなる”世の中を目指す同社代表取締役 徳山真旭氏に、協業に至るまでや、独自の特許技術への10年構想、その先に見据える既存事業と新規事業のシナジーを伺った。

“オタク談義”から協業が決定。「まずは会ってみる」がスタートだった

―― まずは、AnchorZの事業内容について教えていただけますでしょうか。
現在は、日時情報をカレンダーに自動登録する「CalPush」を提供しております。ネットワーク上を往来する膨大なテキストの中から日時や場所の情報だけを抽出するアルゴリズム「PMEngine」で世界特許を取得しており、その仕組みを利用しながらカレンダー通知を行うサービスです。

まずは、企業さまのホームページ内にJavaScriptのコードとタグを挿入。その状態で、日時情報を記載したイベントがタップされた場合、顧客のデバイスに付属するカレンダーに自動登録される仕組みになっています。

―― どのような企業にご活用されているのでしょうか?
一つ具体的な例を挙げると、テレビ局さまです。番組HPにアクセスしたユーザーが放送日をタップすると、カレンダーに自動登録され、登録されたデータも活用できます。このように、イベントや新製品の発売日などを自動登録することでリマインダー効果により売上や集客の伸びがあるため、販促活動の一つとしてご利用いただくケースが多いです。

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徳山真旭氏

―― 今回、「crewwコラボ」に応募していただいた背景を教えていただけますか?
弊社のサービスを通じて何か新しい取り組みができればと考え、応募させていただきました。そこでムラテックさまからお声がけをいただき、共同研究を行うことになったんです。現在はサービスのリリースに向けて鋭意開発しています。

―― 「CalPush」の技術を応用した共同開発でしょうか?
いえ、それが全く違うんです。既存サービスの「CalPush」を通じた技術開発をすることがもともとの目的ではありましたが、まだリリースしていないサービスの技術を用いて新製品を開発することになりました。

ムラテックの担当者さまが、「まずは一度会ってお話をしましょう」とのことでしたので、何か目的があるわけでもなく弊社の概要についてお話をしていました。非常に技術に造詣の深い方でしたので、どうやって「CalPush」を開発したのか一生懸命にお伝えしたんです。

私も技術が好きなので、話が盛り上がり“オタク談義”になりました。そこで、まだ構想段階だったサービスの話もしたんですね。「一応、今進めているプロダクトのお話もしておこうかな」くらいの気持ちで概要をお伝えしたところ「こちらの方がよりシナジーあるんじゃないか!」とさらに盛り上がりました。私としましては、予期せぬ形で協業が決定したんです。

―― 構想段階で協業が決定するのは、なかなか難しいことですよね。決め手はなんだったのでしょうか?
純粋に「ウマが合ったから」だと思います。ビジネスを考える以前に、お互いが好きな話で意気投合した結果協業が決定したので。「まずは共同開発をしよう」と、最初に約束だけしていただきました。

昨年の11月に初めてお会いし、4ヶ月後には共同開発契約を締結。そこから社内の方を何名かご紹介していただき、企画をブラッシュアップしていきました。9月には注文をいただき、現在に至ります。

実績のないツールは、実際にどのような効果を発揮するのか全く先が見えません。仮に技術に強みを持っていたとしても、ビジネスと成立しなければ意味がありませんよね。ただ、技術の相性は良いですし、何よりお互いが「何か面白いサービスを作ろう」と共通の目的を掲げていたことが決定打になりました。先方の上役にあたる方々も新しい事業に取り組むことへの柔軟さと決断力をお持ちで、大企業にありがちな「盛り上がるだけ」にはならなかったことはムラテックさまの懐の深さを感じました。
 
 
Anchorz:http://anchorz.co.jp/
 
ライター:オバラミツフミ
 
後編の公開は1月3日(水)を予定しております。
 
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—「ブライダル×映画」異業種を結びつけた、共通のビジョン— “感動を届ける”新規事業「T&G Films」【後編】

パシフィックボイス ビジネスプランニングマネージャー 大橋哲也
テイクアンドギヴ・ニーズ 新規事業開発部長 岩田能

—現場と本部が満場一致で可決。
“感動を届ける”新規事業、始動—“感動を届ける”新規事業「T&G Films」【後編】

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大橋哲也氏

―― 企画をブラッシュアップする段階で、苦労した点はありますか?
大橋:企画を通す段階では、あまり苦労がありませんでした。というのも、弊社が一方的に企画を売り込む形ではなく、テイクアンドギヴ・ニーズさんと一緒にビジネスプランを作ることができたからです。

小さな企業が大きな企業とコラボレーションするのは簡単なことではありません。大企業同士の場合は経営陣の合意でビジネスが始まることも少なくないと聞きますが、規模の小さな会社はお問い合わせフォームからアプローチをすることもあります。その場合、企画部署にプランが届く前に頓挫してしまうことも少なくないのです。

しかし、今回のコラボレーションでは事業開発を手がける部署とピンポイントでつながれた上に、経営指標を一から一緒に作っていただきました。最初から全国展開を行うなど、大変スムーズな取引だったと思います。

―― もともと全国展開する予定で協業を決めたのでしょうか?
岩田:少なくともゴールは遠くに置かなければ、両者共に関わるスタッフが白熱しないだろうとは思っていました。しかし、最初は勿論実験的にスタートして徐々に展開していく予定でした。

ただ、全国の店舗にニーズのヒアリングを行ったところ、「チャレンジしたい」という声が多く聞かれました。一般的に本部の意向で新規事業が始まると、現場のスタッフ達が不満を抱くケースも少なくありません。ただ、今回のケースはCrewwコラボの最初から、過程を社内にオープンにしていたので徐々に興味が集まり巻き込みが機能したのだと思います。

―― 現場の評判も良かったんですね。お客様の反応はいかかでしょうか?
岩田:ランダムでアンケート調査を行っていますが、9割以上のお客様から高評価をいただいています。「映画を観ることに特化した設備を持つ映画館での鑑賞と比較してどうか」という敢えてネガティブな問いに対しても圧倒的にポジティブな回答をいただけており、リピーターも徐々に増えてきています。まだまだ小さい市場ですが、このコラボレーションが持つポテンシャルの高さを感じています。

—忙しい毎日に、映画を通じて“非日常体験”を届けたい

―― お客様の多くは、もともと短編映画が好きな方でしょうか?
大橋:事業を立ち上げた当初はそうでしたが、現在は短編映画のファンか否かを問わず、多様な年代の方にお越しいただいているようです。

岩田:全国なので地域によって驚くほど刺さるポイントの違いが見えてきていますが、足を運んでくださるお客様は、共通して“非日常体験”を求めています。平日仕事が終わった後に、チャペルでシャンパンを飲みながら映画を観る。これって、ちょっとした贅沢であり、忙しい毎日から少しだけ解放される時間です。

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―― まだまだ未開拓の市場なので、これからの展開が楽しみです。最後に、今後の展望を教えていただけますか?
大橋:様々なジャンルの短編映画を、より多くの世代に届けていきたいです。短編映画は種類が豊富なので、ロマンス作品を恋人とチャペルで観たり、アニメーション作品を家族とバンケットで楽しむなど、作品と観る場所の組み合わせによって楽しみ方が変わります。ただ映画館で観るよりも、結婚式場で観るからこそ非日常の思い出深い体験になることもあるでしょう。

岩田:短編映画は徐々にお客様の心をつかみ始めています。さらにそれを映画館以外の場所で楽しめるとなれば、映画体験そのものが変わってくる。課題は多いですが、これから長く愛され続ける文化を一緒につくっていければと思います。

 
T&G Films:https://www.tgn.co.jp/tandgfilms/
パシフィックボイス: http://shortshorts.org/ 
テイクアンドギヴ・ニーズ:http://www.tgn.co.jp/
 
ライター:オバラミツフミ
 
前編はコチラ
 
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—「ブライダル×映画」異業種を結びつけた、共通のビジョン— “感動を届ける”新規事業「T&G Films」【前編】

パシフィックボイスビジネス プランニングマネージャー 大橋哲也
テイクアンドギヴ・ニーズ 新規事業開発部長 岩田能

俳優の別所哲也が代表を務める「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」を運営する株式会社パシフィックボイス。日本ではまだマイナーな短編映画を普及させるパイオニアとして注目を集めている。

そんな同社が“未体験の映画体験”をつくるパートナーとして選んだのが、結婚式をトータルプロデュースする株式会社テイクアンドギヴ・ニーズだ。両社は、格式高い迎賓館で上質な短編映画を楽しむ“非日常体験”をプロデュースし、映画史に新たな文化を醸成しようと奮闘している。「異業種のコラボが実現した理由は共通のビジョンがあったからです」と語るパシフィックボイスビジネスプランニングマネージャー・大橋哲也氏、テイクアンドギヴ・ニーズ新規事業開発部長・岩田能氏に協業に至るまでの道のりと今後の展望を伺った。

協業はリソースの補完に終わらない。共通のビジョンがあるからこそ実現する

―― まずは、パシフィックボイスの事業内容について教えていただけますでしょうか。
大橋哲也(以下、大橋):「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」の企画運営を始め、ショートフィルム(短編映画)を切り口にしたビジネス全般を展開しています。ショートショート フィルムフェスティバル & アジアとは、米国俳優協会(SAG)の会員でもある俳優の別所哲也が立ち上げた国際短編映画祭です。毎年9,000本ほどの短編映画がエントリーするアジア最大級の短編映画祭になっています。また、米国アカデミー賞公認映画祭として認定されており、グランプリを獲得すると翌年のアカデミー賞のノミネート作品の候補になります。

映画祭は文化事業なので、映画祭自体で収益をあげることを目的に開催しているわけではありません。映画祭に応募してくださった映画監督とのつながりを活かし、企業のブランドムービーや地方自治体のプロモーションムービーを制作しています。また世界各国の映画監督からショートフィルムのライセンスを調達し、ビデオオンデマンドサービス・企業のオウンドメディア・催事イベント等にショートフィルムの配給を行っています。こちらが、主な収益事業です。

―― 競合他社と比較し、パシフィックボイスが持つ強みを教えてください。
大橋:映像制作上の強みは、ストーリーを表現することに長けていることでしょうか。近年、広告代理店がブランドムービーをつくる事例が増えています。非常にクオリティが高い作品が多くありますが、広告代理店さんの作品は「機能を訴求すること」に長けているのが特徴です。一方、私たちは映画監督をアサインするため、より映画に近い形で、ブランドメッセージを伝えつつもエンターテイメントとして楽しめる作品をアウトプットすることができます。制作したブランドムービーを映画祭で上映するなど、動画広告として運用するだけではなく、コンテンツとして配信できるのも競合他社との違いです。

―― 今回、「crewwコラボ」に応募していただいた背景を教えていただけますか?
大橋:オンライン上で短編映画を配信する機会は多いのですが、オフラインで短編映画を観てもらえる場所が非常に少ないことが弊社の課題でした。自社で短編映画専門の映画館「ブリリア ショートショート シアター」を運営しているのですが、いつでもショートフィルムを観られるリアルな場所が、日本にはほとんどないのです。
配給先を探していたところ、crewwコラボにてテイクアンドギヴ・ニーズさんと出会いました。結婚式場には高精細なプロジェクターとスクリーンが既にあり、なおかつスタッフの皆様はホスピタリティに溢れています。結婚式場の課題は、結婚式があまり行われない平日の非稼動時間の活用だとお伺いし、まさにぴったりの組み合わせだと感じました

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岩田能氏

岩田能(以下、岩田):お互いに持っていないリソースを補完しあえる関係だったので、理屈上はタッグを組まない理由は見当たりませんでした。しかし、補完した先の化学反応が見えないと、ただのつまらない足し算になってしまい仕事が面白くありません。お互いに「本当は何がしたかったんだっけ」に何度も戻ることで「感動を生めるか」を課題にセットすることが出来、温度をズラさずにスムーズに協業を進めることが出来たと思っています。私たちの事業は、感動をプロデュースすること。結婚式場を提供するのは、あくまで手段にすぎません。

パシフィックボイスさんは、映画を通じて人の「ココロを動かす」ことをビジョンに掲げています。お互いの世界観を崩さずにビジネスができること。それは財務諸表には表れない、割と重要な要素だと思います。

また、今回のコラボレーションにあたり作品を幾つか拝見しましたが、間違いなく結婚式場にフィットすると確信しました。この直感したフィット感は、社内調整、またその後のマーケティングにもいろんな形でじわじわと効いてきます。短編映画の多くは、大衆向けに作られたものではありません。監督が作りたい世界観を形にしているので、芸術的でとても上品です。上質な作品を上質な空間で楽しむ時間は、きっと感動を生むだろうと。
 

T&G Films:https://www.tgn.co.jp/tandgfilms/
パシフィックボイス: http://shortshorts.org/ 
テイクアンドギヴ・ニーズ:http://www.tgn.co.jp/
 
ライター:オバラミツフミ
 
後編はコチラ
 
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潜在ニーズにシナジーをかけられるか?「フーモア×あいおいニッセイ同和」異業種コラボの実現【後編】

株式会社フーモア 漫画事業部マネージャー 白壁和彦
株式会社フーモア 制作マネージャー 井本洋平
あいおいニッセイ同和損害保険株式会社 宮崎健太朗

漫画でインナーコミュニケーションを強化する“想定外”のオープンイノベーション

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宮崎健太朗氏

―― では、当初描いていた事業とは違う協業が実現しているということですね?
宮崎:はい。当社としてオープンイノベーションプログラムに挑戦するのは初めての試みだったので、最終的なゴールは描きつつお互いの意思疎通を行っていくと、「まずは社内のインナーコミュニケーションに効果があるのではないか」との結論に至りました。

保険は商品や業務が複雑で、慣れるまでには時間がかかります。文面だけでは理解に苦しむところを、漫画を利用することで解決できるのではないかと考えました。ここで実績が出れば顧客向けのプロモーションにも効果を発揮できると考え、効果測定も兼ねた取り組みから始めています。

―― 大手企業とベンチャー企業は組織文化が異なるため、意思疎通が難しい場面も少なくないのではないかと思います。こうした方向転換を生んだ具体的なきっかけがあったのでしょうか?
白壁:協業するにあたり、大手企業さんは自社の課題を掲げています。もちろんその課題を解決し成功に導くことが使命ですが、協業の可能性はそれだけに止まりません。弊社の場合はIR情報等もチェックし、事前に提供できるリソースを明確にした上で複数の提案ができるよう準備しています。そうすると、見えていなかったニーズとシナジーを生むことがあるんです。

宮崎:今回のインナーコミュニケーション強化の取り組みは、まさにそうしたフーモアさんの姿勢によって生まれました。

―― 実際に今回の取り組みは効果を発揮しているのでしょうか?
宮崎:当初は「本当に漫画でコミュニケーションが円滑になるのか」という思いもありましたが、漫画で制作した社内向けのマニュアルは好評です。たとえば社内風土を変革しようとしたときに、文面だけのメッセージや宣言するだけでは伝わりきらなかった部分が浸透しやすくなりました。

以来、社内で新たな取り組みをする際に「漫画で作ろう」と声が上がるようになり、数字では測れない部分で効果を発揮していると感じます。

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井本:もともと漫画の持つコミュニケーションの力には絶対的な自信を持っていました。例えば、バナー広告に漫画をつかうことでクリック率が改善されたり、WEBコンテンツに漫画を使うことで、離脱率や滞在時間を改善できるといった数値でも計測をしています。

今回は、ビジュアルによる「興味喚起」とストーリーによる「疑似体験」の力をインナーコミュニケーションで活用することができました。

成約率向上よりも大切なこと。「後悔のない世界」を目指す異業種コラボのゴールとは?

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―― 今後は今回の実績をもとに、もともと描いていた顧客向けのプロモーションへと踏み込んでいくのでしょうか?
宮崎:保険商品は複雑で、すべてを漫画で説明することは難しいので、ニーズ喚起を目的にしたサービスを展開していければと思っています。

白壁:一番最初にご提案したときのゴールは、「保険に入っておけばよかった」という後悔がない世の中にすることでした。保険の成約率はもちろんですが、あいおいニッセイ同和さんの描く世界観の実現に向け動き出したところです。

宮崎:弊社のみならず、世の中一般が抱えている課題を解決したいと考えています。事故が起こった後に保険の重要性を理解するのでは遅い。悲しい想いをする前に保険というサービスの有用性を知ってもらうには、漫画が大きな効果を発揮するのではないでしょうか。サービスを売るだけではなく、世の中に保険の大切さを知ってもらうきっかけになれば嬉しいです。

―― 両社ともに初めてのオープンイノベーションだとお伺いしました。最後に、これまでの経験を通じて得た教訓を教えていただけますか?
白壁:一般的にベンチャーは意思決定が早く、大手は遅い印象をみなさんお持ちだと思います。しかし、実はそうではないんです。スピード感は同じでも、組織の規模に比例してかける労力や必要なステップが大きくなっているだけ。そうしたイメージとのギャップは少なからずあるので、お互いの意思疎通、状況把握を怠らないのは大切だと思いました。

宮崎:スタートアップは、世の中の動きや日々変化するビジネスのトレンドに敏感です。私自身、さまざまなスタートアップとお話しさせていただいていますが、非常に勉強になります。企業の規模は関係なく、お互いに学ばせていただいている認識を持つのは重要です。

井本:スタートアップが大手さんとコラボする場合、自社のサービスに自信を持っていることが絶対の成功条件です。しっかりと有用性をアピールし、柔軟に対応することを心がけていればおのずと成功するのではないでしょうか。今回あいおいニッセイ同和さんとのコラボがそうであったように、当初の目的とは違う部分で横展開できることもあります。まずは小さく試し、形にして、小さな信頼を積み重ねていくことが大切だと思います。

whomor [フーモア]:https://whomor.com/
あいおいニッセイ同和損保:http://www.aioinissaydowa.co.jp/

ライター:オバラミツフミ

 
―― 前編の記事はこちら
 

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OPEN INNOVATIONコンソーシアム、始動。Creww・ビザスク・リンカーズの三社が仕掛ける新たな試み

Creww株式会社 取締役 水野智之


自社の有する経営資源や技術に頼るだけではなく、社外と連携することにより技術やノウハウ、アイデアを共有し、革新的なビジネスやサービスを共創していく「オープンイノベーション」。この市場を創ってきたパイオニアであるCrewwは、大企業が持つアセットとスタートアップの持つエッジの効いたアイデアを組み合わせることで新規事業を創出し、国内に大企業×スタートアップのイノベーションを生んできた。

同社と同じくオープンイノベーションを手がけるビザスク、リンカーズが協業し「OPEN INNOVATIONコンソーシアム」を2017年6月30日に創立し、話題を集めている。Creww取締役・水野智之氏は、「領域が異なる3社だからこそ実現できることがある。オープンイノベーション市場を創り上げた一人として責任を果たしたい」と語る。立ち上げの背景や、今後の展望について話を伺った。

「オープンイノベーション=マッチングではない」コンソーシアム立ち上げの裏にある想い

―― まずはCrewwが取り組んできたオープンイノベーションの概要をお聞かせいただけますでしょうか?
水野智之(以下、水野):Crewwは「オープンイノベーション」という概念が日本で認知されていない頃から「crewwコラボ」として大企業とスタートアップの取り組みを支援してきました。資金調達以外の手段でスタートアップが飛躍的に成長できる方法を考えた結果、大手企業が持つアセットとベンチャー企業の持つアイデアを組み合わせることだと考え、環境を整えながら事業を展開するうちに「オープンイノベーション」の概念も徐々に浸透してきたと思います。過去Crewwのプログラムに参加していただいた企業は100社を超えました。今年で5期目を迎え、ようやくマーケットになってきたところです。

―― そして今回、「OPEN INNOVATIONコンソーシアム(以下、コンソーシアム)」を立ち上げられました。その背景には、より広くマーケットを拡大しようという意図があるのでしょうか。
水野:もちろんそうした意図もありますが、Crewwの売上を伸ばすというよりは市場を正しく認知してもらいたいのが大きな理由です。マーケットが拡大するにつれ、「オープンイノベーション」がさまざまな意味合いで捉えられてしまうようになりました。

従来からCrewwが提供する「crewwコラボ」は、企業が持つリソースを組み合わせることによってイノベーションを起こすことをゴールに掲げています。スタートアップは飛躍的な成長を遂げ、大手企業は新規事業を創出することが目的です。しかしながら、現在は「オープンイノベーション=マッチング」と捉えているプレーヤーが非常に多い。実利を生み出さなければただの異業種交流会と変わらず、本末転倒になってしまいます。

―― 市場が成長したことによって生じた「オープンイノベーション」の歪んだ意味に対し、本来の意味をしっかりと伝え直そうということですね。
水野:「オープンイノベーション=マッチング」の認知が広がると、日本にとっては大きな損失になります。プレーヤー全員が高いクオリティで機会を提供できなければ、成功体験を得ないままオープンイノベーションに挑戦することをやめてしまう企業が増えてしまうからです。海外では協業によって実利を生むビジネスモデルが主流になっています。「市場を創ってきた第一人者としての責任を果たそう」との想いから、コンソーシアムを立ち上げました。

領域が異なる3社で協業。目的は“正しい認知”と“日本への貢献”

―― 立ち上げにあたり、ビザスクとリンカーズの2社と協業した意図を教えていただけますか?
水野:大上段にあるのは、「市場を正しく認知してもらう」という想いが一致しているからです。売上を上げるよりも前に、日本の企業にとって価値を提供できるかどうかが重要です。2社ともに同じビジョンを描けていたことが協業の決め手になりましたね。

また、海外と日本ではオープンイノベーションの目的も手段も異なるため、日本企業に合った形でサービスを展開できるパートナーとして2社に協業していただきました。日本はこれまで0から1を創出するビジネスモデルで世界をリードしてきた国。しかし、現在は外資系企業の下請けになっていたり、と、既存事業から脱却できないケースが増えています。Crewwはスタートアップと大企業をつなぐ架け橋であり、ビザスクさんが展開するスポットコンサルは人を提供することでサービスの成長を加速させます。リンカーズさんは中小企業に特化したビジネスモデルです。目的は同じであっても、異なる3つのサービスを提供できれば多様なニーズに応えることができるのもコンソーシアムならではのメリットといえます。

―― 3社は競合他社としても捉えられそうですが、意見が食い違うことはないのでしょうか?
水野:目的が同じなので、特に問題が起こることはありません。Crewwに来た依頼であっても、ビザスクさんやリンカーズさんが得意とする領域であれば積極的に紹介しています。もちろん逆のパターンも然りです。

その際は情報を渡すだけではなく、しっかり依頼者のニーズを汲み取った上で最善のアプローチができるよう尽力しています。概念を正しく認知してもらい、お互いにとって、ひいては日本にとってより良いビジネスを生み出していくことが目的なので、その軸だけはブラさないよう徹底していますね。

―― 今後はコンソーシアムの運営側にも企業を募るのでしょうか?
水野:Crewwだけでは解決できない問題も今後出てくると思うので、想いを共有できる企業さんであればパートナーになっていただきたいです。これまで汲み取れなかったニーズを汲み取ることで国内におけるオープンイノベーションをより加速していければと思っています。

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コミュニティを創り出し、オープンイノベーションのプラットフォームへ

―― Crewwがこれまでに行ってきた事業がコンソーシアムに活きた機会はありましたか?
水野:コンソーシアムは設立間もないため、まだ実際に事業は動いていません。ただ、Crewwが培ってきたネットワークは確実に活きてくると思います。たとえば、過去のお客様に事例の紹介をしていただく予定です。

大手企業とスタートアップでは文化が全く異なるため、どうしても摩擦が生まれてしまうことがあります。経験があるからこそ分かる、想定トラブルを「crewwコラボ」を行った企業の方々に経験をシェアしていただくのです。「crewwコラボ」に参加してくださった方はCrewwの掲げるビジョンに共感していただいているため、たとえメリットがなくても健全なマーケットの育成に貢献しようと尽力してくださる。こうした関係が積み重なることで、現在は一種のコミュニティが形成されつつあります。

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―― それこそがまさにコンソーシアムを設立した目的でもあるわけですね?
水野:おっしゃる通りです。コンソーシアムは長期的な視点で運営をしていきますが、ある程度形になればCrewwが運営サイドにいなくてもいいのではないかと考えています。

オープンイノベーションに関する一定の理解やノウハウが蓄積されていけば、組織自体は縮小しても、解散してもいい。形にはこだわらず目的にコミットできるのが我々ベンチャーの強みかもしれません。

―― 今後よりサービスを充実させるための施策などはすでに検討されていますか?
水野:現在はホームページにてお問い合わせをいただき、コンソーシアムに期待することやご相談をヒアリングしている段階です。そうして蓄積した知見を反映させながら、今後は双方向でコミュニケーションが取れるプラットフォームにしていこうと考えています。

また、イベント、ミートアップ、勉強会などは積極的に行なっていく予定です。複数社が集まるコンソーシアムだからこそ提供できるコンテンツがあると思っています。それと今後コンソーシアムの運営に携わる会社が増えていくので、各社のサービスを連携させて一つの大きなオープンイノベーションに関するサービスの提供も、構想の一つとして考えています。

 
OPEN INNOVATIONコンソーシアム:https://creww.me/ja/open-innovation-consortium
 
ライター:オバラミツフミ
 

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潜在ニーズにシナジーをかけられるか?「フーモア×あいおいニッセイ同和」異業種コラボの実現【前編】

株式会社フーモア 漫画事業部マネージャー 白壁和彦
株式会社フーモア 制作マネージャー 井本洋平
あいおいニッセイ同和損害保険株式会社 宮崎健太朗

日本独自の文化である「漫画」を主軸にビジネスを展開するフーモア。設立から5年目のスタートアップながら大手企業をクライアントに持つなど、コンテンツ制作を武器に快進撃を続けている。

そんな同社が「crewwコラボ」を通じて協業したのが、全くの異業種である、あいおいニッセイ同和損保だ。当初思い描いていたコラボから軸足を変えつつ、相互のリソースを掛け合わせることに成功した両社。大企業×スタートアップの異業種コラボが実現した背景をフーモア漫画事業部マネージャー白壁和彦氏、制作マネージャー・井本洋平、あいおいニッセイ同和損保・宮崎健太朗氏に聞いた。

「保険×漫画制作」異業種のコラボが実現した理由

―― まずは、フーモアの事業内容について教えていただけますでしょうか。
白壁和彦(以下、白壁):弊社は「クリエイティブで世界中に感動を」をビジョンに掲げ、イラスト制作や漫画制作を行う会社です。イラストレーターや漫画家などのクリエイターネットワークを擁し、弊社がディレクションすることで企業に最適な内容とクリエイターをご提案しています。最終的には、漫画で世界中に感動を届けることを目指しております。

―― 競合他社と比較し、フーモアが持つ強みを教えてください。
白壁:外部におよそ6,000名のイラストレーター、400名の漫画家の大きなネットワークを持ちながら、自社の社員もイラストレーターや漫画家が半数を占めるところでしょうか。案件をやりとりする際、言葉や会話だけは最終的なアウトプットをイメージしづらく、クライアント様からすると良い悪いの判断が難しい。しかし弊社は自社に作家が在籍しているため、依頼内容を提案時からビジュアルで表現し、早期段階からイメージを共有することができます。

―― クリエイターが社内に多数在籍していることで、スムーズなやりとりができるということですね。

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(左より)白壁和彦氏、井本洋平氏

井本洋平(以下、井本):クラウドソーシングのように、弊社ネットワークの外部クリエイターに依頼することもありますが、時には緊急の依頼をいただく場合もあります。仮にそうした事態が発生しても、社内にクリエイターを抱えておりディレクション時間を短縮できるため、問題なく対応することができます。また、中には指名いただくようなクリエイターもおり、抜群の制作力を持っているのでコンテンツのクオリティの高さも大きな強みです。

―― 今回、「crewwコラボ」に応募していただいた背景を教えていただけますか?
白壁:コンテンツ制作に強みを持ちつつも、次のステップとして制作の先にある「届けること」にも注力したいと考えていました。これまでにも実績があった漫画でのプロモーション事業に、より力を入れていこうというのが応募の理由です。今回はあいおいニッセイ同和損保(以下、あいおいニッセイ同和)さんとプロモーション漫画を掛け合わせることで、商材が複雑で重要性や魅力を伝えきるのが難しい保険という分野に「新たなコミュニケーションの在り方」を創れるのではと思い、コラボをさせていただきました。

―― 協業までの経緯を教えていただけますか?
宮崎健太朗(以下、宮崎):既存の事業に新たなエッセンスを加えたいと考えており、「crewwコラボ」を利用させていただきました。これまで着手したことのない領域との協業を目指すにあたり、漫画はうってつけだと感じたんです。言わずもがな、漫画は日本独自の文化なので、プロモーションに絶大な効果があるだろうと思いました。

―― すでに漫画を用いたプロモーションは始まっているのでしょうか?
宮崎:いえ、現在は新入社員など社内向けの研修資料を漫画でデザインするところから始めています。

 

 

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CMJと連携した「OurPhoto」。協業から生まれたシナジー(後編)

キヤノンマーケティングジャパン株式会社
パーソナルライフマーケティング部
パーソラルライフマーケティング課
齋藤克佳

―― ユーザーの拡大はもちろん、フォトグラファーの獲得も必須ですよね。何か独自のマーケティングをされているのでしょうか?
平野:これまでマーケティングに一切費用を割いていないので、オーガニック検索で獲得した流入がほとんどです。もしくは、ユーザーもフォトグラファーも、口コミでサービスを知っていただいています。また、これまで伸びは緩やかでしたが、今年に入り前年比10倍のペースでユーザーが増加しています。「crewwコラボ」(crewwの提供するスタートアップ企業と大企業が新しい市場価値を創造するオープンイノベーションプログラム)を通じて今年2月にCMJさんとの協業が決まったのが最大の要因です。

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―― CMJはどのような施策で「OurPhoto」のサービス拡大を支えているのでしょうか。
斎藤(以下、斎藤):キヤノンの新製品発表会で「OurPhoto」のサービス紹介をお話ししたり、直近では「OurPhoto」を利用して撮影した写真を無料のフォトブックにしてプレゼントする「1000人体験キャンペーン」を行いました。弊社も積極的にPRの場を設けて認知拡大をしているところです。7月からはフォトグラファーの登録会を全国で開催しています。場所は弊社の会議室を利用していただいており、一緒に何ができるのかを検討しながら、お互いの資産を活用しています。

―― CMJが事業会社に出資する機会はそう多くないですよね?
斎藤:そうですね。普通、大企業は「事業を一緒に育てる」というよりは「シナジーを生めるか」が協業のポイントになります。また、意思決定のスピードが早いとは決していえないため、話を通すのは簡単ではありません。総じてベンチャー企業との協業は難しい場合がほとんどです。しかしながら、「OurPhoto」のビジネスモデルは弊社のビジネスモデルと非常に親和性が高い。弊社も新しい取り組みを推進する機運が高まっているところだったので、今回はスムーズに提携が進みました。

平野:仮に他の企業とパートナーシップを組めたとしても、CMJさんより親和性が高い企業は少ないと思います。私も以前は大企業に勤めていたので分かるのですが、やはりスタートアップと大企業の協業はとても難しい。CMJさんがなかなか踏み込みづらい下流のサービスを弊社は提供しているため、相互に大きなメリットを提供し合えたのがポイントになりました。

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斎藤:親和性が高い分、「OurPhoto」のサービス拡大が弊社の売り上げにも直結します。なので、より近い目線で戦略を考えられるんです。ただ出資をして終わるのではなく、自社のサービスを成長させる視点で経営に参画できるのも、今後「OurPhoto」の成長を加速させる要因になると思います。

―― 今後はどのような展開を検討されているのでしょうか。
斎藤:1年以内にサービスの依頼件数を10倍に伸ばしたいです。現状の進捗からかんがえると、それ以上にビジネスが拡大する可能性があると思っています。

平野:シェアリングの領域が増加しているので、シェアリング自体の需要が増えてきています。写真撮影に関しても同じことが言えます。まだまだ解決しなければならない「不」のニーズは山積みです。時代にマッチしていない部分を改善していくことで、今後さらなる需要が望めると思っています。

まずは全国にフォトグラフファーを配置して、低価格帯から高価格帯まで幅広いニーズに対応できる仕組みを構築して行く予定です。シェアリングサービスの多くは海外から日本に輸入されたものですが、日本から海外に進出して、ビジネスモデルを海外に輸出していきたいとも考えています。
(了)

 
OurPhoto [アワーフォト]:https://our-photo.co/
ライター:オバラミツフミ
 
―― 前編の記事はこちら

 
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